私の出身は山口県。光市という海と山に囲まれた場所で育ちました。
農業も盛んで、この季節になると田植えをする景色があちこちで見られます。小学校の課外授業でもち米を作ったことも思い出します。
農家の方と一緒に泥んこになって田植えをして、雑草をとり、稲刈りをして、精米されたそのもち米で餅つきしてどんと焼き!
田んぼの土の感触、焼きたてのお餅の美味しさ、楽しかった記憶として今でも覚えています。
こちらは昨年、田植え体験に行った我が家の長女。
お米ができるところまで体験させてもらい、「こうやってごはんってできてるんだ!」と、とても良い経験になりました。
いつも食べてるごはんやお野菜、大好きなフルーツは、どこで、どんなふうに育っておいしい「あさごはん」になっているんだろう?
興味を持つことで、食べる楽しみや食への関心にもつながりますよね。
今週は農業の楽しさを教えてくれて、子どもたちに「食」の大切さを伝えてくれる絵本『おいしいまほうのたび あさごはんのたね』をご紹介します。
農業の楽しさを感じる冒険へ!
たきたてごはんの いいにおい おみそしるに めだまやき。
トマトに レタス あまーい いちご。
おいしそうなあさごはん。
食卓に並ぶ朝ごはんは本当においしそう!
「きょうは たねまきの 日だから あとで畑へ おいで」
「なんのたねを まくの?」
「それはね・・・ あさごはんのたねよ。」
そして、あさごはんのたねをまきに行く途中、兄妹は不思議な畑の妖精に出会います。
「わたしは 畑の ようせい “はたぽん”。
たねは 畑で そだつんだよ。
おれいに きせつの 畑へ あんないするよ!」
はたぽんの魔法で小さくなった2人は木の葉に乗って出発!
いちご畑やブルーベリー畑、田んぼの中!
夏の畑、秋の田んぼ、冬の畑、、
「おいしい たべものが そだつには 春夏秋冬 ぜんぶ たいせつなんだよ」
と、はたぽんは教えてくれました。
パタパタ しゅるるん ポン!!
はたぽんの魔法で元の姿に戻った2人は
お父さんからあさごはんのたねをもらいます。
「なんの たねだろう? たいせつに そだてるね!」
おひさまの光を浴びてぐんぐん大きくなって・・・
雨上がりに畑へ出ると
「あっ!花が さいてる!」
さて、2人が蒔いた”あさごはんのたね”から何が実ったでしょうか?
絵本を読んで確かめて見てくださいね!
この絵本を作ったのは「アグリバトンプロジェクト」のみなさん。
日本中の子どもたちに農業の楽しさを伝えたい!と活動する農家の方々です。
農業体験ができる農園の紹介もあったり興味津々!
農業が子どもたちの憧れの職業になってくれる未来を…という言葉にもグッときます!!!
農家の方にお話を伺った際には、
「農業って大変ですよね?」と聞いたら「そんなことないですよ!お休みもちゃんとあるし楽しいですよ!」と仰っていたのが印象的でした。
お話と絵を描いたのは小林由季さん。
以前ご紹介した「木の実ととふねのものがたり」と同じ作家さんです。
畑や食べ物、場面場面の生き生きと描かれた絵や言葉が魅力的で、実際に畑や田んぼに行ってみたくなります!
「パタパタ しゅるるん ポン!!」
のフレーズもかわいくて心地いいです。
そしてこのフレーズ、歌にもなっていて絵本には楽譜も付いています!
実は、わたしがメンバーとして活動するザ・
絵本と一緒に手遊びをしながら楽しめるので、ぜひ親子で盛り上がってみてくださいね♪
どのおにぎり食べたい?
絵本の一番最後のページにはいろんなおにぎりが!
どれもおいしそう!!
「わたしはパンダおにぎり!」、「わたしはぜんぶ食べたい!」
と我が家の姉妹は盛り上がっていました。
今年は田植えに行けなかったけど、こんなものを用意してみました。
バケツでお米をそだてるキット!
ベランダでミニ田んぼ体験してみようと思います。
『おいしいまほうのたび あさごはんのたね』
原案:AGRI BATON PROJECT 作・絵:小林由季
ブックデザイン:木谷佳子 出版:ニジノ絵本屋
次回は、やさしくて不思議な夜のお話「夜のおたんじょう会へ」をご紹介します。