気がつけば12月。
関東も寒い日が増えて来て、冬の気配を感じます。
この時期になるとクリスマスや、年末の準備も気になってくるのではないでしょうか。
今週ご紹介する絵本は、動物たちの冬仕度を描いた『ポコタのきのみ』です。
食いしん坊なたぬきのポコタは、リスやネズミが、冬に食べるための木の実を土に埋めておくことを知って、真似をします。ところが、木の実を埋めたところを忘れてしまい、「ぼくはだめだなあ」と落ち込むポコタ。
「ちっともだめじゃないよ。ポコタは うんとたくさん くだものやきのみを たべることができるじゃない！」「どっちも すごいやりかたなんだよ」とリスやネズミに言われ、嬉しい気持ちになります。
みんなそれぞれ得意なことがある、という個を認め合うことの大切さが伝わる心あたたまるお話です。
しもかわらゆみさんの描く動物たちは、毛の一本一本まで丁寧に描かれていて、なでた時の感触まで伝わってきそうなほど繊細な描写です。
楽しそうだったり、驚いたり、嬉しそうだったり、、、と、豊かな表情に、こちらも笑顔になってしまいます。
個人的には、いっぱい食べて蓄えたふっくら姿のポコタのシルエットが大好き！！
写真は勤務中の保育室での、木の実遊びの様子。
木の実を使って、おままごとをする子、投げたり転がしたりするのが好きな子、皮を剥くのが好きな子、木の実なんて興味ない子、本当に様々です。
それぞれが得意なことがあり、この絵本の動物たちのように「みんなすごい！」
『ポコタのきのみ』を読んで、子どもたちの得意なことを、さらに見つけていきたいなぁと思いました。
心温まる絵本を、ぜひ親子で楽しんでみてください。
『ポコタのきのみ』
作：しもかわらゆみ 出版社：世界文化社
・会期 2023年12月7日（木）〜12月25日（月）
・開催場所 ニジノ絵本屋 東京都目黒区平町１丁目２３−２０ 東急東横線「都立大学」駅徒歩3分
・お問い合わせ 03-6421-3105
・営業時間 12時〜18時 定休日 毎週火曜、水曜日
・入場料 無料