すっかり秋も深まり冬の気配を感じて、自然教育園に行ってきました。国立科学博物館附属の自然緑地です。
都心なのに自然をたっぷり感じられる場所で、たくさんの生き物や植物に出会えます。
森の景色が変わるのが楽しくて、季節が変わるごとに訪れるお気に入りの場所。
今回は「赤色」を探しに行ってきました!
“冬が近づくと赤が知らせてくれる”ことを教えてくれた一冊。
今回は山に届いた紅葉の手紙のお話『もみじのてがみ』をご紹介します。
森の動物たちの冬を探す冒険
つぐみが山の向こうから真っ赤なもみじをくわえて飛んできます。
「てがみだよ てがみだよ もみじのてがみだよ」
受け取ったのはねずみ。
「あ!もみじのてがみ ゆきふるの?
こっちのやまにももみじあるかな」
真っ赤なもみじを手に、探しに行くことにしました。
山の中で出会うさまざまな赤。きのこ、つばき、がまずみの実、、
途中で出会ったリスとひよどりも一緒に赤探し。けれどなかなかもみじには出会えません。
探しても探してもはずればかり。
肩を落として歩いていると、ねずみたちの前に真っ赤なもみじの葉が1枚。
よろこんだ3匹が、顔を上げて目の前を見て見ると、、、
美しい山の景色、愛らしい動物たちの姿。
きくちちきさんの絵は大胆でありながら繊細で、みずみずしく色鮮やかな水彩の世界が美しいです。
紅葉をイメージした赤い紙のカバーをめくると、もみじが広がる小さな驚きがあったり、物語の想像がふくらむ描写はまるで絵画のよう!飾っておきたくなるほど素敵です。
山に訪れる冬をもみじが知らせてくれるってワクワクしますよね。
もみじが赤くなると、動物たちが冬支度を始める。
動物たちの声は聞こえないけど、本当にそうなのかもしれません。
娘たちと訪れた自然教育園は、葉はまだ青く紅葉はこれからという感じでしたが、
絵本の中にも出てきたがまずみやせんりょうの実が赤くなっていて冬の足跡を少しだけ感じられました。
身近な自然を子どもたちと触れられるのは楽しい!
娘たちも『もみじのてがみ』のように、絵本がきっかけになって興味を持ち楽しめることが多いです。
一緒に調べているうちに私も、植物や虫の名前がちょっとずつわかるようになりました。名前を知っているだけでも楽しみがふくらみます。
もう少し寒くなったらもみじのてがみを探しにまた行こうね。
公園や森でぜひ「赤」を探して見てくださいね!
自然の移ろいも新鮮に感じられるはず!
ドングリも秋から冬支度!
芽が出ているドングリを発見!
ドングリの持ち帰りができない自然教育園なのですが、係りの方が「持って帰って土に植えて育ててみてください」と言ってくださいました。
大切に持ち帰り、早速土に植えて毎日観察しています。
育つのが楽しみです!
『もみじのてがみ』
作:きくちちき 小峰書店出版
次回は、大切なものに気づいて変わっていく泥棒のお話「どろぼうがないた」をご紹介します。
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