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石川・能登半島でヒュッゲな夏旅

「そうだ、能登半島へ行こう」

今年の8月頭のこと。夫がとある鉄道会社のキャッチコピーのような言葉を呟き、あれよあれよという間に決まった我が家の夏旅。

夫いわく「景色のいいキャンプ場がある」とのこと。

が、元々インドア派で出不精、旅行するなら温泉と美味しい宿の食事を楽しみ、ふかふかの布団で眠りたい…という私に対して、夫は根っからのアウトドア派。友人たちとキャンプを楽しんだり、サッカーをしたりと休みの日もほとんどを外で過ごすなど私とは遊びの趣味が正反対。夫に似て外遊び大好きな娘は、父親の提案に大喜び。本音の部分では「準備とか面倒臭いな」と思いつつ用意を整え、いざ出発。

目的地となるキャンプ場までは大阪から車で5、6時間ほど。到着したのは能登半島の先端に位置する珠洲市にある見附島シーサイドキャンプ場。その名の通り、海のすぐそばにあるキャンプ場です。

島の形が軍艦に見えることから別名「軍艦島」とも呼ばれている見附島は『島』という言葉を使っていますが、実は高さ28mもの巨大な岩!遠目からでもその存在感は際立っていました。

松林の近くに拠点を構えたら、娘は早速浜辺へ!

スコップを片手に砂浜をひたすら掘りまくり。

掘ったそばから波が打ち寄せ、穴に海水が満ちてすぐに埋まる…というのを何度も繰り返していましたが、全く飽きることなく夢中で掘り返す姿は「ネバーエンディングストーリー」ならぬ「ネバーエンディング穴掘り」状態。

バケツいっぱいにためた土で城を作ろうとしたり、時には波と戯れたり。楽しそうに声をあげて喜ぶその様子をぼんやり見つめているうちに、「あぁ、なんか来てよかったかもしれない」と思い始めている自分に気付きました。

あれ?面倒臭いと思っていた自分はどこへ…。

定番のカレーライスも潮風のスパイスでごちそうに

夕食はキャンプ定番のカレーライス。日本海とは思えないほど穏やかな波の様子を眺めながら食べるカレーライスは、美味しさもひとしお。

テーブルではガスコンロを使ってお手軽焼肉。炭をおこしたりする手間を極力省くことで、食事の準備もかなり楽でした。

食材はキャンプ場から車で10分ほどの場所にある地元のスーパーで調達。

普段利用するスーパーでは見かけない、その土地ならではの食材や海辺の街だからこその海産物の安さなど、陳列している商品を見るだけでも面白い!

きめ細かく上品な脂が特徴の能登牛は肉質も柔らかく、少しぬるい風さえも心地良く感じられるぐらいお腹も心も満たされました。

海辺のキャンプ場にも等しく夜は訪れる

グレーとオレンジが重なり合う空を飛ぶ鳥たちの群れ。

ぼんやりと空を眺めているとあっという間にあたりは暗くなり、夜がやってきました。

「花火やろうよ!」

この時を待ちに待った娘の一声で、浜辺の花火タイムがスタート。

こちらのキャンプ場は花火OK。勢いよく吹き出す赤や橙の火花を見ていると「インドアの私が夏の海で花火を楽しむ日が来るとは…」と妙にしみじみ。

静かに寄せる波の音、火薬の匂い、ふと途切れた時に聞こえる虫の鳴き声。部屋の中で想像していただけでは及ばなかった、まさに現実の体験がイメージの限界を簡単に超えてきた瞬間でした。

早々にこの日は就寝。早く眠ると目覚めるのも早いようで、翌日は日の出の少し前に起床。朝の散歩をしながら昇ってくる太陽の光を浴びて、一日のエネルギーをチャージ。

面倒だと思っていたキャンプでしたが、終わってみれば「来て良かったな」と素直に思えました。

娘も「またキャンプやりたい!」とニコニコ。そのいきいきとした表情を見て、提案してくれた夫に感謝しつつ「また次のキャンプまで頑張って元気に過ごそう!」と思った私なのでした。

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もも

大阪府/外遊び大好きな娘と、アウトドア派な夫との三人家族。スイーツや話題のグルメなど気になるものは調べたくなる性格で、趣味の読書では漫画や小説はもちろん展覧会図録など、なんでも漁る乱読タイプ。

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