今週の1冊 連載

【今週の1冊】子どもの五感を刺激する、鮮やかで圧倒的な色彩絵本『みえないりゅう』

2024年が始まり、気が付けばあっという間に2月ですね。
さて、2024年1冊目の絵本は『みえないりゅう』

今年は辰年なので、至る所で竜の絵柄を見ることも多いと思います。
架空の生き物なので、私自身は子どもに説明するのが難しかったのですが、そんな時は絵本を読んでみるのもオススメです!!

ストーリーのあらすじ
『みえないりゅう』は作者のミロコマチコさんが、奄美大島に移住し感じた、目に見えない生き物を表現した絵本。
ちいさなうみで生まれたりゅうが、波を作って、空を飛び、光を得て、またちいさなうみに戻っていく物語です。

 

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季節や生き物が巡るリズム。その渦はまるで”りゅう”のよう。

目には見えない”りゅう”を、たくさん感じたくて、私は絵を描き、物語を作るのです。

(ミシマ社のサイトより)

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とミロコさんは言います。

 

奄美大島の方々は、日々の生活の中で当たり前に”りゅう”の話をされるとのこと。
“りゅう”はどこにでもいて、自然と共にあるのだと、感じました。

そして、目を引くのは圧倒的な絵の力。生命力を感じる力強い絵に、子どもも大人も思わず目を奪われてしまいます。

娘も、表紙の”りゅう”の目力にドキドキしながらも、カラフルで力強い絵に魅了されている様子。

ぜひ親子で楽しんで欲しい1冊です!!

 

さて、我が家は、先日どんど焼きに参加してきました。

どんど焼きは、年神様を見送る行事。門松を燃やし、お団子を焼いて、今年の無病息災をお願いしてきました。

 

煙が高く上がる姿に、友人と「年神様が空に登って行くね」などと話しましたが、
目を凝らせば、そこに「みえないりゅう」の姿も見ることができたかもしれないなぁ、などと思いました。

 

『みえないりゅう』

作:ミロコマチコ 出版社:ミシマ社

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ニジノ絵本屋

小さな絵本専門店「ニジノ絵本屋」。2011年、東急東横線「都立大学」駅近くにオープン。書店のほか、自社レーベルをはじめとする絵本の企画編集や出版を行う。音楽を交えた絵本の読み聞かせライブを仲間のアーティストたちと手がけており、2019年にはサマーソニックやグリーンルームフェスをはじめとしたフェスにも出演。書店/出版社経験ゼロで絵本屋をスタートしたエピソードをまとめたエッセイ『ニジノ絵本屋さんの本』(西日本出版社)が発売中。このコラムは、ニジノ絵本屋のメンバー絵本出版・営業担当のはるなが担当しています。

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